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瓦屋根の住宅をカラーベストに葺き替えた事例です。近年良く使われている、鋼板瓦・軽量瓦なども似たような工法になります。

高槻市　　M邸　　築３２年　一戸建て　　粘土瓦からカラーベストへ葺替

ご要望
　　１．重量の重い瓦を軽量にしたい。
　　２．以前雨漏れしていた部分をきっちり直したい。
　　３．できるだけ安くしたい。

施工前の瓦屋根です。

築３０年超ということですが、ズレが少し見られただけで非常によい状態でした。

強い風が吹く立地条件なのになぜ？と思っていると・・・

なんとご主人さんが自ら定期的に屋根に登り、メンテナンスをしているそうです！

よくみればあちこちに補修をしたあとが・・・。

ちなみに手前の白い部分は、以前雨漏りした為、ご主人さんが自分で防水をし、きっちりと雨漏れが止まったそうです！　感服いたしました・・・。

まず瓦と土を撤去します。

昔の家は今のような新建材があまり存在しなかったため、自然素材を簡単かつ効率的に使用した作りになっています。

このお家の場合は、屋根の骨である「もや」「たるき」、その上に杉の「野地板」を敷き、「とんとん」と呼ばれる薄い杉板を敷き詰めてあります。

実は瓦そのものには防水の効果はそれほどありません。

下の写真のように「とんとん」が水を防ぐ上での重要な役割を担っているのです。

近年ではルーフィングという防水シートがその役割をしています。

野地板が若干弱ってはいましたが、「もや」「たるき」はしっかりしており、大掛かりな補強工事をせずにすみました。

これもご主人さんの日頃の努力の賜物といったところでしょうか。

屋根下地を作るには、まずコンパネを敷き詰めます。コンパネは屋根全体の補強とルーフィングのための下地作りの役割があります。

その後、ルーフィングを敷き詰め、タッカーで固定していきます。

写真では雑にカットしてありますが、水切などの金物を取り付ける際に精巧にカットしていきます。

いよいよ屋根工事らしさの表れるカラーベスト本体を施工していきます。

カラーベストは瓦と違い、比較的重量が軽いため耐震性に優れていると一般的にいわれています。

また瓦とは違って全ての材料を一枚ずつ下地に釘打ちしていくのでずれる心配もありません。

最後に各所の板金をきれいに収めて完成です！

完成後に雪がちらつきましたが、工事中は天候にも恵まれ良い工事ができました。

これでもうご主人さんも屋根に登る必要がありませんね。

今回の屋根工事に使った、平板スレート版（カラーベスト等）はあちこちの新築やリフォームに採用される人気屋根材です。

昔からの屋根材である瓦よりも重量が軽く、メンテナンスが容易なことに加え、近年では耐久性もアップしています。

今回のお家のご主人さんも「瓦を葺き替えて、室内の扉の建付が良くなった。屋根が軽くなったからかなぁ？」とおっしゃっていました。

葺き替えの効果かどうかはわかりませんが、屋根重量の軽減は耐震性能の向上に役立つということはよく知られていることです。

また、今回のように雨漏れがない状態であれば、大掛かりな補強工事も必要ないため、比較的安価で屋根が施工できます。

実際は雨漏りが起こってから屋根の傷みに気付く方が多いので、なんともいえませんが、少なくとも瓦屋根で１５年〜２０年経っていれば、一度点検されることをお勧めします。

屋根は大事な家を常に守ってくれているのです！